年収と社会保険料、扶養の人数から、令和8年分(2026年)の年末調整の年税額と、12月に戻る還付の見込みを計算します。今年は基礎控除の引上げ(最大104万円)と給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円→74万円)が年末調整でまとめて反映されるため、そのうち改正で還付がいくら増えるかも表示します。国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の表で計算し、入力した金額はサーバーに送信されず、ブラウザ内だけで計算します。

使い方

  1. 年収を入れます。1月〜12月に支払われる給与と賞与の合計(源泉徴収票の「支払金額」にあたる額)で、非課税の通勤手当は含めません。
  2. 社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険の本人負担の年額)を入れます。わからなければ空欄のままで、年収の15%を目安に計算します。毎月の額は社会保険料 計算ツールで求められます。
  3. 配偶者と扶養親族の人数を選びます。16歳未満の子は扶養控除の対象外なので数えません。
  4. 生命保険料控除・地震保険料控除・iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)などは合計してその他の所得控除へ、住宅ローン控除があれば住宅ローン控除額へ入れます。
  5. 給与明細で1〜11月に源泉徴収された所得税の合計がわかれば入れてください。空欄なら、令和8年分の月額表で毎月引かれた額の目安を計算します。

年末調整の年税額と還付額の計算式

① 給与所得控除後の給与等の金額:年収を「令和8年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」に当てはめます。年収660万円未満は4,000円刻みの表、660万円以上850万円未満は「年収×90%−110万円」、850万円以上は「年収−195万円」です。令和8年分は、年収219万1,000円未満なら「年収−74万円」になります。

② 課税給与所得金額 = ① − 社会保険料控除 − 基礎控除 − 配偶者控除 − 扶養控除 − その他の所得控除(1,000円未満切り捨て)

③ 算出所得税額 = ② × 税率 − 控除額(速算表:195万円以下5%、330万円以下10%−97,500円、695万円以下20%−427,500円、900万円以下23%−636,000円、1,800万円以下33%−1,536,000円)

④ 年税額 =(③ − 住宅ローン控除)× 102.1%(100円未満切り捨て)
⑤ 還付額 = その年に源泉徴収された税額の合計 − ④(マイナスなら不足額として12月の給与などから徴収)

例:年収300万円、社会保険料45万円、扶養なしの場合、表の「3,000,000円以上3,004,000円未満」の行から①は2,020,000円。基礎控除は104万円なので、②は 2,020,000 − 450,000 − 1,040,000 = 530,000円、③は 530,000 × 5% = 26,500円、④は 26,500 × 102.1% = 27,056円 → 27,000円です。

2026年の年末調整で還付が増える理由と年収別の目安

基礎控除の引上げなどは令和8年12月1日に施行され、令和8年分の所得税から適用されます。一方、1〜11月の給与は改正前の源泉徴収税額表で引かれたままなので、12月の年末調整で1年分の減税がまとめて戻ります。改正で変わった控除は次のとおりです。

合計所得金額(給与だけの年収の目安)基礎控除(改正前)基礎控除(令和8年分)
132万円以下(約206万円以下)95万円104万円
132万円超336万円以下(約475万円以下)88万円104万円
336万円超489万円以下(約665万円以下)68万円104万円
489万円超655万円以下(約850万円以下)63万円67万円
655万円超2,350万円以下58万円62万円

社会保険料を年収の15%、扶養なし、ほかの控除なしとして本ツールで計算した年収別の目安です。「還付の見込み」は、年収÷12の月給を毎月受け取り、令和8年分の月額表で引かれた場合の目安です。

年収年税額(改正前の控除)年税額(令和8年分)改正による還付の増加分還付の見込み
200万円3,500円0円3,500円24,120円
300万円35,200円27,000円8,200円30,240円
400万円65,300円57,100円8,200円30,380円
500万円117,900円90,300円27,600円53,460円
600万円184,200円147,500円36,700円66,820円
800万円435,400円427,200円8,200円44,760円

還付の見込みが改正による増加分より大きいのは、毎月の源泉徴収税額表は1年分の控除を概算で織り込んだものにすぎず、令和7年分から設けられた基礎控除の特例加算(改正前の表の95万・88万・68万円のうち58万円を超える部分)なども年末調整で精算されるためです。実際の還付額は、賞与や月ごとの給与の違い、生命保険料控除などで変わります。

よくある間違い

  • 手取り額や「給与所得」を年収の欄に入れてしまう。年収は額面(社会保険料や税金を引く前)の給与・賞与の合計です。
  • 非課税の通勤手当まで年収に含めてしまう。年末調整の対象は課税される給与だけです。
  • 16歳未満の子を扶養の人数に入れてしまう。16歳未満の扶養親族は扶養控除の対象外です(児童手当の対象)。
  • 19〜22歳の子を一般の扶養に入れてしまう。特定扶養親族(63万円)です。なお令和8年分は、アルバイト収入が136万円以下なら扶養控除、136万円超197万円以下なら特定親族特別控除の対象になります。
  • 住宅ローン控除の1年目を年末調整で受けようとする。1年目は確定申告が必要で、年末調整で控除できるのは2年目以降です。

本ツールが対応していない範囲:配偶者特別控除(配偶者の所得が62万円超の場合)・障害者控除・寡婦控除・ひとり親控除・勤労学生控除・特定親族特別控除は、控除額を「その他の所得控除」に入れてください。年収850万円超の人の所得金額調整控除、前職の給与の合算、年の途中の入社・退職、給与の収入金額が2,000万円を超える人(年末調整の対象外)には対応していません。

よくある質問

2026年(令和8年分)の年末調整で還付が増えるのはなぜ?

基礎控除の引上げ(最大104万円)と給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円→74万円)が令和8年12月1日に施行され、令和8年分の所得税から適用されるためです。1〜11月の給与は改正前の税額表で源泉徴収されたままなので、12月の年末調整で1年分の減税がまとめて精算されます。

根拠:国税庁 令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について/国税庁 源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月・PDF)

年末調整の年税額はどう計算する?

年収を「給与所得控除後の給与等の金額の表」に当てはめて給与所得を求め、社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除・扶養控除・生命保険料控除などを引いて課税給与所得金額(1,000円未満切り捨て)を出します。これに速算表の税率を掛けて控除額を引き、住宅ローン控除を引いた額に102.1%を掛けて100円未満を切り捨てたものが年税額です。

根拠:国税庁 令和8年分 年末調整のしかた

基礎控除104万円になるのは誰?

令和8年分・令和9年分は、合計所得金額489万円以下の人の基礎控除が104万円です(収入が給与だけなら年収665万5,556円以下が目安)。489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です。

根拠:国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(56ページ 基礎控除額の表)

年の途中で退職した人も改正後の控除で精算される?

最後の給与を令和8年11月30日以前に受け取った人の年末調整には、改正後の基礎控除などは使われません。改正後の控除を受けるには確定申告が必要です。年の途中で入社した人は、前の勤務先の源泉徴収票を出して合算して年末調整します(本ツールは前職の給与には対応していません)。

根拠:国税庁 令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A(PDF)

根拠・参考

関連ツール